プリント基板(以下、基板)の上には、半導体ICや抵抗、コンデンサなど様々な電子部品が実装されています。ところが、帯電したものとの接触や近接により瞬間的に大電流が流れる「静電気放電(ESD)」が起こると、非常に微細な回路や素子が損傷し、基板全体の信頼性が低下する場合があります。これが「基板の静電破壊(ESD破壊)」と呼ばれる現象です。
静電気放電(ESD)による基板破壊の多くは、以下のような流れで発生します。
わずかな電圧でも定格を超える電流が流れると破壊につながるため、日常的な操作やハンドリングでも発生する可能性があり、注意が必要です。
基板への実装部品は日々微細化が進み、わずか数十V~百数十Vの放電でもトランジスタ内部を損傷することがあります。さらに、破壊が顕在化しなくとも「潜在的不良」として残り、長期的に誤動作を招くリスクがあるため、下記の状況では特に注意が必要です。
このような背景を理解しておくと、どの工程や作業環境で静電気が発生しやすいかを把握しやすくなります。
以下は、静電破壊を防ぐための主な対策です。
一般的に湿度が40〜60%程度に保たれている環境では、静電気が発生しにくくなるとされています。特に50%前後を目安に湿度を維持することで、作業環境での帯電リスクを低減できます。乾燥が激しいときは加湿器を活用すると効果的です。
帯電防止素材の導入も有効です。作業者が着用するガウンや手袋、フロアマットなどを帯電防止品に切り替えると、作業動作による静電気発生を軽減できます。
リストストラップで人体をアース:作業者の手首に巻き付けてアース線に接続し、体に溜まった電荷をゆるやかに放出します。
装置や治具をアース配線:検査装置や搬送装置にアースを取り、静電気を確実に逃がすことで、基板や部品への急激な放電を防ぎます。
イオナイザ(除電器)の活用:空気中にイオンを発生させ、帯電した物体の電位を中和します。ブロアタイプやバータイプなど、設置場所や基板サイズに合わせて使い分けます。
ESD保護ダイオードの挿入:過電圧が発生した際にダイオードを通じて電流を逃がし、ICの内部破壊を防ぐ方法です。
レイアウトの工夫:部品の配置や配線を短くして寄生インダクタンスを抑えると、放電エネルギーが集中しにくくなります。
ESD対策は一度導入すれば終わりではなく、定期的な点検や正しい使い方が不可欠です。運用面では主に次の3点を意識することが重要です。まず、リストストラップの導通チェックを定期的に行う必要があります。ストラップの抵抗値が規定範囲内に収まっているか、また断線や劣化が起きていないかを確認し、異常があれば交換します。
次に、作業者への教育も欠かせません。たとえば導電マットが設置されていても、足が浮いていれば除電効果は発揮されません。リストストラップや静電靴の正しい使用方法を周知徹底し、静電気対策の意識を現場全体で共有することが求められます。
最後に、保管や輸送時の静電気対策も重要です。基板をむき出しでビニールやプラスチック袋に入れると、摩擦により帯電しやすくなります。帯電防止バッグや導電性トレイの使用によって、不用意な静電気の発生を効果的に防げます。
基板の静電破壊は、わずかな放電でもICを損傷させるリスクがあるため、加湿やアース、帯電防止素材、イオナイザなどを活用し、静電気を制御する環境づくりが重要です。さらに、基板側の保護設計も並行し、多層的な対策を継続することで、製品の信頼性と品質を向上させることができます。
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